◆黒ガリンガルという植物の歴史

黒ガリンガルは1,200年以上も前から、タイの王室専用として民間薬として使用されていたという記述があることから、かなり昔から使用されていたことが分かります。実際にご覧になった方はいらっしゃらないと思いますが、見た目はショウガそっくりなので、馴染みやすい感じはしますが、問題は味です。最初に口にした方は、こんなに苦いと思わなかったと思います。それ位に苦いです。香りも漢方薬のような香りですし、やはり良薬口に苦しとは、本当なんだなと思わずにはいられません。でも人間の慣れとは恐ろしいもので、毎日、食していると苦味なんて平気になるようです。実際、原産地の方は黒ガリンガルを、赤ちゃんの頃から、すりおろして食べていますし、大人はガリガリとかじっています。原産地の方にお聞きすると、この黒ガリンガルを食べていれば病気にならないと言います。実際に皆さん、元気です。山の神様の贈り物として大事にしてきた理由が分かりますね。

◆黒ガリンガルと抗アレルギー作用③

アレルギーで起こる病気を列記します。

アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、花粉症、気管支喘息、じんましん、食物アレルギー、アナフィラキシーショックなどです。聞いたことのある名前ばかりで、とても身近に感じます。アレルギーの病気は、もともとアレルギー体質があるひとに起こるのですが、最近のアレルギー疾患の増加は、環境の変化が影響しているといわれています。住宅環境によりダニやカビが増える、食生活の変化で洋風の食事や食品添加物が増える、皮膚がひどく乾燥する、感染症の病気が減ってからだの免疫反応がアレルギーの起こりやすい方向に傾く、などがあげられています。これらを見ると、誰でもアレルギー疾患に罹患する可能性はあるということですね。

この中でアトピー性皮膚炎について書かせて頂きますが、治療にステロイド剤を使用することがあります。このステロイド剤で一時的には良くなったのですが、また悪化してしまったという方が私の身近にいます。アトピー性皮膚炎の方はひどい乾燥肌で、強いかゆみを伴います。昔は皮膚科に行くとかゆみ止めといってステロイド剤を渡されますが、このステロイド剤、最初は本当に良く効きます。しかし、使い続けていくうちに、だんだん効かなくなり、更に強いステロイド剤を処方され、これもまた効かなくなり、そのうち症状はどんどん悪化していきます。最近ではステロイド剤ではなく、別の薬を出して下さる病院が増えたように感じます。医療も日進月歩で、日々、進化しているのですね。

◆黒ガリンガルと抗アレルギー作用②

先週、アレルギーとは、あるものに対して過敏に反応する状態で、免疫反応が関係するものとお伝えしました。いくつか例を挙げてみますね。

赤ちゃんの食物アレルギーは、皮膚のバリア機能が悪い時期にアトピー性皮膚炎があると起きやすいことが分かっています。食べるものの量や火の通り方や食べる方の体調などで、反応は、ちょっとしたぶつぶつから、ショックまで幅広くさまざまで、すごく複雑です。

でも、腸の中で食物アレルゲンを処理して体が受け入れるようになると、成長とともにアレルギー反応をおこさなくなることがほとんどです。

また、現在増えている花粉症は、毎年飛んでくる花粉に毎年少しずつ体内のIgEが増えていき、ある年、鼻や目にアレルギー反応がおこります。

鼻水、くしゃみ、目や鼻のかゆみなどで、これが花粉症です。昔は成人の発症でしたが最近は幼児での発症も増えてきました。

私の周りにも、毎年、毎年、花粉症で悩んでいる方がいらっしゃいます。ある日突然、花粉症デビューしてしまったという声もお聞きします。昔は花粉症だなんて聞いた事がありませんでしたが、やはり環境因子が大きく関わっているような気がします。

知り合いでアトピーの治療をしていた方は、病院で自分の好きな食べ物がアレルゲンかどうかを検査していました。以外にもゴマとか桃がアレルゲンになり、アルコールは平気だと言う結果が出ていたので、いいのか悪いのか微妙ではありますね。

◆黒ガリンガルと抗アレルギー作用①

アレルギーという言葉をよく耳にしますが、アレルギーとはなんでしょうか?

ひと言でいえば、あるものに対して過敏に反応する状態で、免疫反応が関係するものです。

免疫とは体を守るための防御システムなので、人間が健康でいるためにはどうしても必要な働きです。

もともと、生物が持っている自然免疫と、何らかの刺激を受けて新しくできる獲得免疫があります。アレルギーに関しては分からないことも多いのですが、よく分かっているのは、獲得免疫の中のIgEという抗体が関係する反応です。

IgEとは免疫グロブリンのひとつで、血液中に微量に存在します。細菌やウイルスに対する抗体と違って、自然界のなんでもない物質、たとえばダニや花粉や食物タンパクに対してできてしまうので、それが体内に増えると、その物質(アレルゲン)に対して敏感に反応してしまうのです。アレルギー体質はこのIgEを作りやすい体質で、遺伝的にかなり決定されています。

私はアレルギー体質なのという人がいますが、それは、このIgEを作りやすい体質と言えます。先に述べましたが、もともと体内には微量しか存在しないのですから、それが増えることは問題なのです。

もともとのアレルギー体質に、いろんな環境の悪化因子が作用して病気が発症する、あるいは病状が悪化するのです。体質はなかなか変えられませんが、何が悪化因子かを知って、環境を整えることでアレルギーの病気は発症を予防できたり、症状を軽くすることができるのです。

ここで問題は、何がアレルゲン(アレルギーの原因になる物質)になるか?どういった反応が起こるのか?は年齢や個人レベル、環境によっても左右されますし、どんな反応が起こるかによっても病気が違ってきます。アレルギーは過剰な反応とも言えますが、黒ガリンガルには過剰な反応を抑制することが分かっていますので、長年、アレルギーに悩んでいらっしゃる方は、一度、試してみる価値はあると思います。

実際、黒ガリンガルを試してみて、アトピーがよくなりましたとの体験者のお声も耳にします。アレルギーに関しては、痛風のような急激な痛みとは違うので、根気よく気長にお付き合いすることが必要です。

◆慢性炎症

5月10日にNHKのためしてガッテンで「慢性炎症」について取り上げられました。
慢性炎症を抑えることが出来れば様々な病気を未然に防ぐことができ、結果健康で長生きすることができるというものです。
急性炎症は、怪我などをしても赤くなったり、熱を盛ったり、痛みとして表れるので、本人の自覚があります。ですが慢性炎症は、本人にはあまり自覚がない程度の弱い炎症が長く続く状態で、長く続くと動脈硬化やがんの原因になるのだそうです。この慢性炎症は病院の血液検査で分かります。「CRP」という値なのですが、これは「C-Reactive Protein」の略で体内で炎症が起きると肝臓から出るたんぱく質の値を示しています。0.3以下なら基準範囲、0.3~1.0は要注意、それ以上は異常の範囲となります。機会があれば、一度、チェックするのもいいのではと思います。
それから、この番組で興味深い内容がありました。それは「肥満」です。脂肪細胞が脂肪をためこんで膨れ上がると免疫細胞が集まり炎症を起こしてしまうというのです。
それが慢性炎症につながるのですね。ただ、皮膚の上からつまめるような脂肪はあまり炎症を起こさないらしく、内臓脂肪の方が慢性炎症を起こしやすいことがわかっているそうです。
女性は男性に比べ皮下脂肪が多くなると思いますが、皮下脂肪が多いからと言って心配はないようですので、性別に関わらず内臓脂肪が多い方は注意したいですね。結局、病気にならないためには、食事、運動、ストレスをためないなど、基本的なことは同じなのですね。