AGEは老化物質でもありますが、中でも老化と関わり合いが深いのが、タンパク質への架橋形成です。私たちのからだはタンパク質でできていて、そこにAGEが結合すると老化を早めます。AGEの多くはタンパク質とタンパク質に橋を架けるように存在します。(架橋)
このAGEの影響を受けやすいタンパク質のひとつに「コラーゲン繊維」があります。
コラーゲンは誰しもが聞いたことがあるとは思いますが、このコラーゲン繊維は体内にあるタンパク質の約30%を占め、肌の弾力性や柔軟性といった機能性を保つ重要な働きをします。コレステロールには善玉コレステロールと悪玉コレステロールがあるように、コラーゲン繊維にも善玉と悪玉があります。生理的な架橋が善玉だとしたら、AGEによる架橋は悪玉と言えます。本来、肌の弾力性や柔軟性を保つために、生理的にタンパク質同士に橋が架けられるのですが、本来なら、橋が架からなくていい場所にまで架かってしまうと、肌は引っ張られてシワとなって表面に現れます。小ジワや深いシワは、AGEが原因だったのです。
参考までに、血液で酸素を運んでいるヘモグロビンというタンパク質の寿命はおよそ120日ですが、コラーゲン繊維は15年以上も体内に留まり続け、その間にAGEが蓄積してしまうのです。