◆玄米ご飯がすい臓の細胞に及ぼす影響

沖縄県では、玄米を食べ続けると血糖値の上昇が抑制されるということが従来から知られていたそうです。玄米の胚芽部分に含まれる「γ―オリザノール」という成分に着目し、琉球大学で調べました。Ⅱ型糖尿病の原因のひとつは、すい臓のβ細胞が小胞体ストレスにより細胞死し、インスリン分泌が低下することです。

小胞体というのは、タンパク質の加工工場で、作られたタンパク質には不良品もあり、それらが小胞体に蓄積し、細胞の機能障害を起こすのは小胞体ストレスです。マウスの実験で、高脂肪食と「γ―オリザノール」の両方を摂取させたところ、β細胞の機能は正常に保たれ、インスリン分泌量が増加したとの結果が出たそうです。

玄米は、この「γ―オリザノール」を豊富に含みます。また、玄米は白米に比べて、硬いので、歯で何回も噛まなければなりません。つまり、ゆっくりと噛んで食べるというのも、血糖値の上昇を抑制します。玄米は噛めば噛む程、甘味が出てきて美味しいので、食べなれていない人も、挑戦してみるのもいいのでは?

◆糖尿病と拒食症

先週、糖尿病とうつの話をしましたが、うつになると過食に繋がり、しまいには拒食症になる人がいます。過食と拒食は繰り返すと言いますが、その通りです。
私の知り合いは、病気のストレスで食べては吐き、食べては吐きの状態を続けていたら、体重がみるみる落ちて、ガリガリになってしまいました。本人に体重は聞けなかったので具体的な数値は知りませんが、足は小枝のようで、今にも折れそうでしたし、鶏ガラみたいな外見でしたので、30㎏~35kgのように思います。確か身長が158㎝位と聞いたことがあるので、本来ならば50kgあってもおかしくはありません。しかし本人は太っていると思っているのです。なので、今の体重よりも1kgでも増えると、自分はデブなんだ、また太ってしまったんだと、更に精神的に病んでいくのです。女の子の痩せ願望により、ここまで精神が破たんするとは恐ろしいものです。ちなみに、その子にきちんとご飯を食べているの?と聞くと、私はちゃんと食べているわよと言うのです。どんなものを食べているの?と聞いたら、ご飯は、ご飯茶碗をひっくり返して、高台の部分(杯のような形の部分)に、ご飯を入れるのだそうです。これって一口にもなりません。そして、生野菜だけを食べると言っていました。Um~~~、なんて言ったらいいのでしょう。言葉がありません。このように、男性と違い、特に女性は外見のことを気にするが余り、どんどん、体を蝕んでいくように思います。普通に食べて、運動して、筋肉をつけて、引き締まった体になるには、精神的にも健康でなければならないようです。

◆糖尿病とうつ②

私の知り合いに、糖尿病になり、うつ病になってしまった人がいます。実際に糖尿病になりインスリン注射をなさっている人なら体験しているかと思いますが、インスリンを射つだけ射って、過食していたら太ります。これは何故かというと、インスリンが分泌されると、体脂肪は合成されやすく、分解されにくいからです。更にインスリンには食欲増進作用があるため、好き勝手やっていたら太るのも当然です。若い女性が糖尿病になると、ほとんどの人がうつ病、もしくはうつ状態になるようです。これは太ることを気にして、インスリンを射たなくなったりするからです。自己管理をしっかりすれば太ることはないのですが、精神的に病んでいると、過食に繋がるので、なかなか難しい問題です。おまけに過食症にもなっていくのです。私の知り合いはスーパーに行って、ありとあらゆる種類のタイ焼きを購入し、全てを平らげたあと、口に指を突っ込んで吐くのだそうです。どうしてそんなことをするの?と尋ねたら、タイ焼きが消化する前に吐かないと、体内に吸収してしまい太ってしまうでしょ?と言っていました。太りたくない、でも好きな物は好きなだけ食べたい。しかし太りたくない。この気持ちが食べて吐くという行動を引き起こすようです。
なので、指には吐きダコができていました。吐きダコって何かというと、足にタコができるように、指にもタコができるのです。この場合は口に指を突っ込むという行為が頻繁に起こるので、指に慢性的な刺激となり、タコとして現れるのです。信じられないでしょうが、実際の話です。糖尿病に限らす、病気というものは、精神的にも大きな負担を生みます。
「病は気から」とは良くいったものです。

◆糖尿病とうつ①

糖尿病を持っている人は、うつ状態を合併することが多く、その頻度は一般の約2倍と言われています。糖尿病という病気そのもの、自己管理をしなければならないこと、もしくは治療によるストレスや治療を続けなければならないこと、がんばっていたとしても、いつかは合併症になるのだろうかという不安から、全てのことが心の負担となるのです。実際、私の知り合いも、うつになり精神的に病んでいます。精神的に病んでしますと、そのストレスを過食にぶつけたりして、検査結果が悪くなり、更に悪循環に陥るのです。うつにならないためには、きちんとした食生活、十分な睡眠時間の確保、日光を浴びながら体を動かすなどと言われますが、実際のところ、こころの問題は、そんなに簡単なことではないような気がします。最近では、「認知行動療法」という認知に働きかけて気持ちを楽にする手法が注目されています。ストレスを受けると、つい悲観的に考えてしまいますが、そんな時でもプラス思考ができれば、辛い気分を和らげることができるようになります。ストレスの受け取り方や考え方を柔軟にすることで、辛い感覚を和らげ、上手くストレスに対応できる心を作る訳です。この方法はうつ病治療のための療法ですが、うつを予防する効果もあります。