栄養素(コレステロール)⑦

コレステロールと聞くと、余り良いイメージがないかもしれませんが脂質の一種です。

コレステロールには善玉コレステロールと悪玉コレステロールがあります。

善玉コレステロールは、体内の余分なコレステロールを血液に乗って回収する働きがあり、悪玉コレステロールは肝臓から血液に乗って、全身にコレステロールを運ぶ働きがあります。

病院で血液検査をした時にLDLと書かれているのが悪玉コレステロール、HDLと書かれているのが善玉コレステロールです。

からだを構成している細胞のひとつひとつを覆う膜も、脂肪を消化するために必要な胆汁も、コレステロールからできています。

不足すると、血管が弱くなり出血したりするなど、様々な不調がでてきてしまいます。しかし、コレステロールは体内でも作ることができるので、余り心配はいりません。

摂り過ぎるとどうなるでしょう?LDLが多くなると血管にたまり、血液の流れが悪くなってしまいます。時には詰まってしまい、詰まった場所が脳ならば脳梗塞、心臓だったら心筋梗塞を起こします。詰まった先の部分に栄養や酸素が届かないため、命にかかわる恐れもあるので要注意です。

栄養素(脂肪酸)⑥

脂肪酸は脂質の材料のひとつです。この脂肪酸には、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2つのタイプがあります。飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸は互いに良い協力関係にあります。

例えば、飽和脂肪酸のひとつであるパルミチン酸は血液の脂肪やコレステロールを増やします。しかし、脂肪やコレステロールを摂り過ぎるとからだに悪影響を及ぼすので、ここで不飽和脂肪酸のオメガ6やオメガ3の働きで、脂肪やコレステロールの量を減らし、血液をサラサラにします。

飽和脂肪酸が不足すると、血管が弱く脆くなり、脳の出血が起こりやすくなるので注意が必要です。不飽和脂肪酸が不足すると、血液の流れが悪くなったり、生活習慣病やアレルギーの原因のひとつになったりもします。

パルミチン酸は肉の脂身、バター、卵に多く含まれる為、ついつい、摂り過ぎてしまう傾向にあるようです。摂り過ぎると、血管中に脂肪が多くなり、血管を詰まらせてしまうのです。

オメガ6は植物性の油(ごま油、大豆油)やくるみ類に多く含まれ、オメガ3は青魚(いわし、さば、まぐろ)に含まれるので、不飽和脂肪酸は意識して摂るように心掛けたいものです。

栄養素(脂質)④

脂質と聞くと油を思い浮かべ、余り良いイメージがないかも知れません。

確かに脂質には糖質の2倍以上のエネルギーがあります。元々、からだの緊急事態に備えて蓄えられています。働きとしては、内臓を守るクッションのような役目、またホルモンの材料にもなります。また油で溶けるビタミンの吸収にも、おおいに役立ちます。

日航機墜落事故の際に助かったKさんは女性でした。助かったひとつの理由に女性だったからだと言われています。一般に女性の方が男性よりも皮下脂肪が多いと言われるので、この脂肪がクッションの役目を果たし、内臓を守ったと考えられます。

脂肪は、タンパク質と一緒になり、からだを作ります。また細胞を包み込む膜を作るのに重要な役割を果たします。なので、この脂肪が不足するとお肌がガサガサになったり、血管も弱く脆くなってしまいます。

逆に摂り過ぎると、肥満の原因になりますので、やはり程々がいいようです。参考までに糖質は1gあたり4キロカロリーのエネルギーを生み出しますが、脂肪は1gあたり9キロカロリーのエネルギーを生み出します。

余談ではありますが、誰もが知っているアボカドという食べ物があります。これは一見、野菜のように思えますが、実は立派な油の仲間ですので食べ過ぎには注意が必要です。