◆血圧コントロールと認知症①

世界保健機関(WHO)の調査によると、日本において18歳以上で高血圧の人の割合は、

男性21.4%、女性12.7%だそうです。つまり、男性では約5人に1人、女性では約8人に1人が高血圧だということです。

男性においては、40代では3人に1人が高血圧であるとの結果が出ています。

あなたやあなたの周りで、降圧剤を飲んでいる方はどれぐらいいますか?病院に行くと、血圧測定をし、高いと降圧剤を処方されます。そして、降圧剤は急に止めると反動がくるから、必ず飲むように!との指示が出され、誰しもが真面目に飲み続けます。日常生活において降圧剤はとても身近であり、何の違和感もありません。当たり前のように飲んでいます。しかし、この降圧剤が認知症を引き起こす要因になっていることをご存じでしょうか?人生100年時代、厚生労働省の調査によると、将来的に85歳以上では55.5%が認知症を発症するとも予測されており、高齢化の進む日本では避けては通れない病気になっています。

血圧は正常になったけれど、認知症になってしまった!なんてことになってしまったら、元も子もありません。なので、降圧剤を飲まずに何とか血圧をコントロールする工夫が必要です。

例えば、塩分量をチェックして、食塩が多い食品の摂取を控えてみるとか、日常生活に運動を(お散歩程度で十分)取り入れるとか、アルギニンの入ったサプリメントを飲むとか・・・私の知り合いはおせんべいが大好きで、ご飯替わりにおせんべいを食べていたので、思い切っておせんべいを食べるのを止めたら、血圧が正常になり降圧剤を飲むのを止められたそうです。

ちょっとした工夫で、血圧コントロールは出来るので、降圧剤を飲んでいる方は一度、ご自身のことを振り返ってみるのはいかがでしょう?

◆高齢化社会の現実

9月16日は敬老の日でした。

日本経済新聞によりますと、「敬老の日」を前に総務省が16日に発表した推計人口(15日時点)によると、70歳以上の人口は前年比100万人増の2618万人だった。総人口に占める割合は20.7%で、初めて2割を超えた。65歳以上の高齢者も44万人増の3557万人で、全体の28.1%と過去最多だった。超高齢化社会への早急な対応が迫られる現状が改めて鮮明となった。

地方や中小を筆頭に企業が深刻な人手不足に直面し、労働市場で高齢者が担う役割も相対的に拡大している。17年の高齢者の就業者数は807万人と過去最多だ。増加は14年連続。65歳以上の人口に占める男女別の就業率は男性が31.8%、女性は16.3%で、いずれも6年連続で上昇した。就業者総数に占める高齢者の割合も12.4%と過去最高だ。政府は継続雇用年齢の引き上げや年金制度の見直しなどで、高齢者の就労を後押しする。

この記事を読んで、あなたはどのように感じたでしょうか?昔は定年を迎えると年金だけで生活ができたので、体にムチを打って働く高齢者はいませんでしたが、現在は老後の資金は年金以外で2,000万円が必要との報道があり、年金への信頼はなくなりました。100年安心な年金と唱っていたはずなのに・・・一生働き続けなければならないのです。しかし、体が動くうちはいいのですが、誰でも動かなくなる時がやってきます。いつやってくるかは誰にも分かりませんが、これからは自分のカラダは自分で守るというセルフメディケーションが必要だと思います。医療は治療ではなく、予防という考え方にシフトし、もう少し自分の体に目を向けるような流れになって欲しいと常に思います。

◆コゲとサビ

先月、9月5日に放送されたテレビ東京の番組を見られた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

体のコゲとサビについての内容でした。

コゲとは糖化、サビとは酸化のことです。この番組に出て下さいました、日本で糖化研究の第一人者と言われる八木雅之先生の研究によりますと、今までの研究で、世界中にある植物&食べ物などの中で一番、抗糖化作用が強いものは黒ガリンガルだそうです。それまでは栗のイガが一番でしたが、栗のイガでは食べられません。しかし、栗のイガに抗糖化作用があるなんて想像もしませんでした。黒ガリンガルは、糖化抑制剤として使用されているアミノグアニチンというお薬の30倍以上の抗糖化力があるそうです。(アミノグアニチンはアメリカでは使用されているのですが、残念ながら日本では使用されていません。)

一般的に糖化を防ぐためには糖質制限をした方がいいと思っていらっしゃる方が多いのではないでしょうか?これは確かに正しいのですが、ひとつ忘れてはならないことがあります。それはお肉やお魚などのコゲのことです。糖化というとどうしても糖質という言葉が頭をよぎりますが、タンパク質の代表であるお肉やお魚も、調理方法によって糖化物質のAGEsが生成されてしますのです。このことを、今回の番組では取り上げて下さいましたので、是非、八木先生の体にコゲをためない焼肉の食べ方の方法をチェックして頂けたらと思います。

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https://www.tv-tokyo.co.jp/shujii/backnumber/

◆血液を大切に!

一般社団法人「血液を大切にする会」という団体の存在を、あなたはご存じでしたか?

私はこの度、初めて知りました。

血液は全身をくまなく巡ります。人の体にはつなげると、地球2周半ほどの長さの血管が存在し、ここを心臓のポンプ作用で、血液が隅々まで巡り、体に必要な栄養や酸素を届けていきます。

なので、心臓に問題がある方や血液がドロドロしている方は大問題です。

糖尿病や高脂血症など、生活習慣の乱れが原因のひとつとなっています。こちらの団体では定期的に講演会を開催しているようなので、今日はこちらの団体の講演会のご案内をさせて頂きます。

来る10月17日㈭14時より(受付は13時30分から)、四ツ谷区民ホールにて、第13回血液を大切にする会の後援会が開催されます。この会に小林弘幸教授が健康の正体・自律神経を整えて元気で長生きする方法というテーマでお話をして下さいます。(参加費無料)

小林先生は新聞や雑誌でも有名な先生で、多数の本も出されていますので、ご存じの方も沢山いらっしゃると思いますので、ご興味のある方は足を運ばれて下さいね。

そして、血液をきれいにするためにも黒ガリンガルは大いに役立つことを頭の片隅にでも構いませんので入れておいて下されば幸いです。

◆何故、今、糖質制限か?◆

糖質制限食の目標は1食で20g以内の糖質摂取が目安だそうです。糖質はどんな食べ物にも入っています。野菜にもタンパク質にも入っているのです。無糖のヨーグルトならいいだろうと思いがちですが、ヨーグルトには乳糖という糖分が入っています。牛乳もそうです。余剰な糖質が体内に入ると、タンパク質と結びついて糖化反応を起こしてしまい、AGEという有害物質に変わってしまいますので、糖化を防ぐ意味でも、糖質制限食というのは大切だと言えます。糖質制限食をしている糖尿病の患者さんにお聞きしたら、やはり血糖値は安定し、血糖の上がり下がりがなくなったので体が楽になったと仰られていました。糖化は認知症にも関係するので、やはり糖分というものは誰しもが気を付けた方がいいのだと思います。お酒も種類によっては糖分が多いものもありますし、少ないのもありますので、本屋さんで糖質制限のハンドブックを探してみるのもいいかもしれません。アルツハイマー型認知症の治療薬アリセプトを開発した杉本八郎先生は、

認知症は「脳の糖尿病」と言われるほど、糖化が深く関与していますと仰られたのをお聞きして、体が糖化するとは恐ろしいなと思いました。酸化は言わばサビのようなものですが、糖化はコゲのようなものです。

サビもコゲも適度に取り除きたいものです。これからの時代は治療をする医療ではなく、予防をする医療にシフトするのが一番ですね。