日本人の死因の第三位は、脳梗塞などの脳卒中と言われるもの。
第二位は、心筋梗塞などの心臓病、そして第一位は、ガン。
脳梗塞などの脳卒中や心筋梗塞の原因は、動脈硬化を進めるAGEです。
そして、ガンにもAGEが深く関わっています。日本人の2人に1人は一生のうち一度はガンになり、3人に1人はガンで亡くなっています。
ガン細胞の多くはからだに備わった免疫によって除去されますが、加齢と共に免疫機能は低下していきます。AGEは組織レベルだけではなく、細胞レベルでも蓄積することが分かっており、遺伝情報を伝えるDNAにAGEが蓄積すると、ガンの引き金となるのです。
からだにAGEが出来ると、DNAの修復や複製などに悪影響が起こり、それがコピーエラーによるガンの発生を引き起こすと言われています。
また、ガン細胞の周りは間質で囲まれていて、この間質はガン細胞にさまざまな影響を与えていて、ガンの増殖や転移を抑えたり、逆に進行させたりすることに関わっています。
AGEはガンと間質の相互作用にも関係しています。
ガン細胞に表面に、AGEと結合するRAGE(AGE受容体)というタンパク質の分子があり、これにタンパク質の一種が結合すると、間質にシグナルが伝えられてガン細胞の転移が起こり易いことが分かったのです。