からだも老化しますが、それにつれて脳も老化していきます。
近年、社会問題にもなっている認知症ですが、認知症の中でも半分以上はアルツハイマー病によるもので、これを「アルツハイマー型認知症」と呼んでいます。
原因として挙げられるのが、遺伝子の変異によるアルツハイマー病(家族性アルツハイマー病)は、全体の0.1%程度でしかなく、大部分は遺伝子的な変異とは関係ない生活習慣病が関係するアルツハイマー病です。脳は1000億個ともいわれる神経細胞の固まりです。
アルツハイマー病には正常な脳にも存在しているタンパク質が、「アミロイド」という細い繊維をつくって神経細胞の外側に沈着する特徴があります。それが集まり巨大な「アミロイド繊維」をつくるとシミのように見えることから、「老人斑」と呼ばれています。
アルツハイマー病では、神経細胞内に2本のらせん状のタンパク質が蓄積する神経原繊維変化が起こり、最終的には脳が委縮する脳変性が起こります。
アルツハイマー病にAGEが関係している証拠に、前述した老人斑には大量のAGEが含まれていることが分かっています。この他、神経性の難病であるパーキンソン病では、中脳に「レビー小体」という異物が発生しますが、ここにもAGEが多量にたまっています。